昔は良かったと言う人もいますが、今の時代に生きてるからこそ娘を抱けているわけです
口を開けば、「これからの時代は大変だ」「バブルの頃は…(以下略)」と、いかにも昔が良かったという事を伝えたがる人がいます。
スポーツ選手のOBなんかにも、「仮に○○選手が今の時代にいたら、今の選手なんて大したことないですよ」なんて事を平気で言ってしまう人もいます。
こういった発言の多くは…
思い出補正が過ぎる!
と私は思っているわけです。
※もちろん、正しいものもあると思います。色々な事情で昔の方が良かったと思う方がいることも否定しません。
というのも、技術や知識は日々進歩します。
先に述べたスポーツ選手の例なんて、まさにそれです。
過去の偉大な選手のおかげで、今の技術が進歩している事は間違いないと思いますが、今の時代の選手より技術が優れているなんて事を言う人は、むしろ過去の選手達をリスペクトしていないと思っています。
なぜなら、本当に昔の人の技術や知識の方が優れていたとしたら、それは今という時代に技術や知識を伝える事が出来なかったという事だからです。
…と、少し前置きが長くなりましたが、本題は不妊治療のネタを書きたかったんです。
不妊治療の実態
現在、赤ちゃんの20人に1人が体外受精によって生まれてきています。
クラスに1人か2人はいる計算です。
人工授精やタイミング療法など、不妊治療全体に拡げると、その数はさらに増えます。
実際、嫁の周りにも結構な人数が不妊治療のために病院へ通っていると聞きます。
病院で、知り合いを何人も見かけたという話も聞きます。
知らないだけで、実は不妊治療を行っている人は、私たちの周りにたくさんいます。
正直、私自身不妊治療に直面するまで、なにも知りませんでした。
ただ、これが不妊治療の実態です。
今という時代に生きていなかったら
私は体外受精のおかげで、娘を抱くことができました。
でも…
- もし、20年早く生まれていたら、体外受精の存在も知らずに、子供を諦めていたかもしれません
- もし、10年早く生まれていたら、体外受精を選択する勇気はなく、子供を諦めていたかもしれません
- もし、10年遅く生まれていたら、今ほど抵抗感を感じることなく、体外受精を選択しているかもしれません
- もし、20年遅く生まれていたら、当たり前のように、体外受精を選択しているかもしれません
そんな事を考えると、昔より可能性を持てる今という時代に生きているからこそ、娘を抱けているんだなと実感したりします。
そして、可能性を持てる時代にしてくれた研究者や不妊治療に悩んできた人達をリスペクトしたいと思うのです。
将来はこうなってほしい
人の当たり前(常識)というのは時代によって変わっていくものです。
おそらく、私が子供の頃は歩きタバコや少しの飲酒運転くらいなら平気で行なっていた時代だったと思います。
でも、少しずつそれじゃダメだという価値観が生まれ、法律が追いつき、みんなの常識が変わっていきました。
体外受精は自然に逆らっているとか言う人もいますが、そんな貴方は点滴や薬も飲まないのかと、言いたくなります。
体外受精などの不妊治療も風邪を治すための治療も、本質的には全く同じで、自然に逆らう行為なんですから。
将来、万が一娘が大人になって、不妊治療が必要になったとしても、当たり前のように治療できる時代になってほしいなと思っています。
深キョンって、まだまだ可愛いなと思いながら感じた不妊治療への思いでした(笑)